アラフィフ公務員の悟り

人生の主役は自分だと気づいたある公務員

祝30年!!

 先日、勤続30周年の表彰式が行われました。
 改めて30年と聞くと感慨深いものがあります。
 私が赴任したのは平成初期です。それから我が職場も大きな変貌を遂げました。
 今では考えられないことが日常的にごく普通に行われていました。
 

1)書類はすべて手書き

 私が配属された頃は全ての書類が手書きで作成していました。
 書類はボールペン書きのため間違えたらイチからやり直し。ですから今より神経を使いましたね。
 しばらくして各部署毎にワープロが配備され、そこから5〜6年でパソコンが1人1台配備される等のIT機器の普及で急速に作業効率が良くなりました。
 IT機器導入に伴う事務処理能力の発展度は、とてつもない効率化をもたらした革命的な出来事でした。

2)ハラスメント蔓延

 今でこそハラスメントが発覚すれば処分されることは当たり前ですが、当時は違います。
 パワハラ、セクハラは日常茶飯事で行われていました。ごく自然に・・・。
 今その光景を目の当たりにしたら完全にアウトでしょというのでも何も問題視できなかった空気だったのかと思います。
 言っても面倒くさがられると思って諦めていたのか、発奮させるためにキツく言ってくれてるんだと自分に言い聞かせているということもあったのではないでしょうか。
 普通に忖度していた古き悪しき時代でした。

3)自席で喫煙

 これはもはや昭和の遺物でしょう。
 事務机に灰皿を持ってきていつでも吸えました。
 私も気にせず吸っていた何でもありの時代でした。
 喫煙者が幅を利かせていた私の新人時代は、朝の仕事として机拭きと灰皿掃除をセットでするように指導されていました。
 当時喫煙者だった私にとってどこでも喫煙できたのは天国でしたが、嫌煙家にとっては風習に従わざる得なかった迷惑な話でしかなかったと思います。
 全く配慮のかけらもなかったと反省です。

4)持ち帰り仕事

 今は行政文書を施設外に持ち出すことは厳格に管理されているため、余程のことがない限り持ち帰ることはできません。
 しかし、当時は持ち帰って自宅で完成させて、翌日の朝に何食わぬ顔して提出することが美徳とされていました。
 これは上司に対するアピールだったこともありますが、無理やり処理をこなしてしまうとキャパシティ以上の仕事をやる羽目になります。そうするとまたそれをこなそうと無理を強いられるという悪循環でした。
 今ならそんなこと命令でもやらないと思います。

5)残業が推奨される

 代々の先輩達も同じ苦労をしてきたということから、辛くても我慢して残業することが当たり前の時代でした。
 それだけ非効率な方法しかなかったというのもありましたし、付き合い残業というのもありました。
 しかし、今は決められた時間内に終わらせることができる能力が求められる時代ですから、残業は恥と感じるくらいの感覚でいることを求めているのだと思います。
 税金から給料を頂いている公務員は、残業代は税金から支払われているんだと認識するという現代の感覚の方が正しいですね。
 もちろん、IT技術の進歩があるため一概に比べられませんが、真に残業の必要性があるかないかにもよってきます。
 
 何はともあれ、30年勤務できたことは1つの才能でもあるのかも。